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【その中華、日本料理アルよ】シリーズ。
中国駐在時に、
中華料理だと日本人が思っているものでも、
現地で全く見かけなかったということが多々ありました。
そうした【その中華、日本料理アルよ】第三弾は、
天津飯です!
「天津」という中国の地名を使っている中華の定番メニューですが、
実は日本発祥の料理であることをお伝えしていきます。
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▼第一弾は担々麺▼
▼第二弾は冷やし中華▼
日本が冷やし中華をはじめました【その中華、日本料理アルよ2】
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天津は中国の東北地方に位置する
天津市は東京から西へ2,000km離れた場所に位置します。
北京にほど近い、沿岸都市として栄えています。
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ちなみに2014年頃の天津出張時に、
中華料理屋のおっさんに「天津飯知ってるか?」と尋ねたら、
「お?あの日本料理か?食べたこと無いけどな」と返答されました。笑
天津飯は日本発祥
天津飯という名前がついているので、
てっきり天津地方で生まれたメニューなのかと思いきや、
天津人のおじさんからも指摘されたように、
実は日本発祥の中華料理なのです。
その起源については東京説と大阪説の2つがあります。
東京の来々軒説
浅草にあった来々軒が発祥だという説です。
来々軒は日本にラーメンを持ち込んだ店と言われていますが、
その料理人が「パッと食べられるものが欲しい」という要望に対して、
作り出したメニューだということです。
カニ玉をご飯に乗せて、
独特の甘酸っぱさを帯びた醤油ベースの餡をかけたものを、
天津飯として食べさせていました。
(餃子の王将HPより)
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大阪の大正軒説
つづいては大阪発祥説。
大阪では大正軒という中華料理屋が編み出したものだと言われています。
食糧難の時期に、
中国の天津周辺でよく食べられていた「蓋飯」(ガイファン)(gai4fan4)という、
ご飯におかずを乗せて食べる家庭料理を
参考にして作られたという説。
外見は東京発祥の天津飯と同様に、
ご飯の上にカニ玉を乗せて食べるというものです。
ただあんかけの味付けが違いまして、
大阪では甘酢ではなく醤油ベースの味付けになっております。
東京、大阪、いずれにしても、
天津飯の発祥は日本になります。
中国人は天津飯を日本料理だと認識している
もともと中国に天津飯はないの?と思う方もいるでしょうが、
百度(中国版グーグル)で「天津飯」と検索しても、
ドラゴンボールの天津飯というキャラクターが真っ先に出てきます。笑
そして、こちらのサイト(↓)にもあるように、
「天津の人はみんな『天津飯』なんて効いたこと無いのに、
なんで日本ではそんなに人気なの?」というタイトルで、
中国語サイトでもまとめられています。
記事内では「天津飯は天津のご当地グルメと全く関係ない」とまで
断言されています。
中国人の間でも天津飯はオレたちのものではないと認識されているので、
天津飯はれっきとした【その中華、日本料理アルよ】だと言えるのです!
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日本発祥の中華料理は美味い
今回は天津飯についてまとめましたが、
以前の汁あり担々麺や冷やし中華と同様に、
いずれも日本の中華料理の定番メニューとして
われわれの食文化に根付いてきております。
中国の味や調理法を参考にしながら
日本人向けに独自のアレンジを加えて生み出されただけあって、
日本式中華料理はとても美味しく人気の高いメニューになっています。
これからも引き続き、【その中華、日本料理アルよ】を
まとめていこうと思いますので、
乞うご期待ください!
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